SNSシステム「マストドン」のインスタンスmstdn.jpとmastodon.cloudを運営している「分散型ソーシャルネットワーク機構」は5月25日、同社の提供する両インスタンスを、6月30日をもってサービス終了すると発表した。
同社がmstdn.jp上で明らかにしたところによると、インターネット上での誹謗中傷に対する訴訟や開示請求、政府からの対応指示、法規制強化などが予想されるとして、そのような場合の事務負担増に適切な対応が困難であることをサービス終了の理由としている。
同社のインスタンス「mstdn.jp」は国内2位のシェアを誇るマストドンサーバー。2017年に大学院生が立ち上げ話題を呼び、2018年以降はIT企業のきぼうソフト、次いで2019年からは同社グループの分散型ソーシャルネットワーク機構が運営していた。
マストドンは、「トゥート」という投稿により、短文テキストや画像等を発信できるタイムライン形式のSNS。システムはオープンソースで公開されており、自由にマストドンを搭載した「インスタンス」と呼ばれるサーバーを立ち上げることができる点が特徴。2017年ごろから人気を呼び、一時期IT大手のピクシブなどが参入したが、すでに撤退している。