電書会(電子書籍普及委員会)とは
電子書籍普及委員会とは、犬吠埼一介氏(https://twitter.com/inbosk)によって創設された、優れた電子書籍作品を読者に届けるための作家集団です。
電書会の本としては、SF文学小説の「犬吠埼ナイン構想」の章作品や、フェチにとってはたまらない「くすぐり漫画」、それからアルファツイッタラーであるわさらー(https://twitter.com/wasara)氏による著作「わさらーが語る! Twitterの歴史」等が挙げられます。
どれも既存の出版社からはなかなか刊行されないであろう、作家の個性を存分に活かしたオリジナリティ溢れる希少性の高い作品です。
つまり電書会とは、上述したいわゆる世間からスポットを浴びることのないまま埋もれてしまうような作品に輝ける舞台を与え、作家と読者との結びつきを強固なものにしていく集団であると言えます。
『わさらーと黒川祐希 対談 〜デジタルネイティブはどこへ向かうのか〜』が出版された経緯
Twitter界のインフルエンサーである、わさらー氏と黒川祐希(https://twitter.com/youkill1215)氏が出会ったことによる相乗効果で、デジタルネイティブに関する論考として革新的な視点からの提言が期待されました。
わさらー氏・黒川氏は共に、SNSユーザーによる巨大グループを束ねるいわば「グループの顔」的存在であります。
彼らが対談を行うことにより、第三者による分析では決して成し得ない、デジタルネイティブに関するリアルな本音が飛び出すことは想像に難くありません。
満を持して2016年1月、わさらー氏と黒川氏による対談が収録され、その執筆にはインターネットユーザーによる超巨大親睦団体「匿名クラブ」代表の樋茂国明氏(https://twitter.com/hmti_)が起用されました。
『わさらーと黒川祐希 対談 〜デジタルネイティブはどこへ向かうのか〜』を今すぐ読むべき理由
インターネット上の流行りや文化の変遷は目まぐるしく、インターネットの「今」を切り取った文献というものは非常に貴重な資料となります。
この本は、インターネットの現状を把握する用途としてのみならず、インターネット上の史実をまとめた文献として、将来的にも非常に価値のあるものとなることが予想されます。
この本の一読者としては、若者とインターネットの関係にまつわる最新の情報を捉えるために、ぜひ今すぐにでも多くの方々の目に触れるようになることを望んでいます。
この本を読むことによって、以下の恩恵がもたらされると予想します。
- 若者のインターネットの利用に関するディープな生の声がわかる
- 若者のSNS利用に関する特異な文化を理解することができる
- 今まで公に語られることのなかったインフルエンサーによるSNS運用戦略がわかる
私個人としては、「ネットでの売名と匿名性」に関する議論の部分が非常に興味深かったです。
SNSのヘビーユーザーのみならず、全てのインターネット利用者に一度は考えていただきたい内容となっています。
–文:楠田このみ(匿名クラブ元常務理事)