朝日新聞記者の上丸洋一さんが、きょう自身のTwitterを更新し、稲田朋美防衛大臣による靖國神社参拝を批判し、「真珠湾攻撃の犠牲者を慰霊した翌日、真珠湾攻撃を指示した東条英機を神と祀る神社に参拝する支離滅裂」と評しました。これに対して、真珠湾攻撃当時の東條英機には海軍の指揮権がなかったとする指摘が相次いでいます。
ハワイ真珠湾への日本海軍による攻撃は、日本時間1941年12月8日に行われました。当時、東條英機は内閣総理大臣兼陸軍大臣で、海軍の統帥に関する権限を有しませんでした。日本軍の統帥権は内閣から独立しており、最高司令部であった大本営の会議においても首相に発言権はありませんでした。
また、文筆家で戦史研究家の山崎雅弘さんも、Twitterで「靖国神社は真珠湾攻撃を決断し命令した最高責任者である東條英機をも『英霊』として神格化し顕彰し、参拝者が手を合わせて拝む対象にしている施設」と、同様の誤りを含んだ発言をしており、「戦史研究家名乗ってるのに『真珠湾攻撃を決断し命令した最高責任者である東條英機』なんて発言して恥ずかしくないんですか」などといった批判の声が上がっています。
※12月30日0時、加筆修正しました。