始まる2016シーズン
全てのクラブが新体制での始動、キャンプを行い、あと一ヶ月ほどでJリーグが始まる。
Jリーグは非常に面白いサッカーリーグの一つだ。どんなクラブにも良いところがあります。
「レベルが低い」などと言う声もあるが、スポーツというのは、『レベル』は関係ないのです。
スピードが遅くとも面白くなるものはあるのですから。
Jリーグは面白い物なのです。
しかし、去年から復活した2ステージ制とチャンピオンシップは、サッカーファンから疑問視されている。
JFAはこの改革での新規ファンや元ファンを再度呼び込むためとしているが、そのやり方は新規ファンを取り入れるには少々複雑すぎる難解なルールなのである。
国際的なサッカーリーグに反逆せざる得なかったJFA
世界の主なサッカーリーグを考えてみよう。
世界最強クラブと言われるバルセロナがいるスペイン・リーガエスパニョーラ。
日本の点取り屋の岡崎が移籍したイングランド・プレミアリーグ。
本田がいるイタリア・セリエA。
香川を始め多数の日本人の海外ステップアップの場となっているドイツ・?ブンデスリーガ。
これら全て、1ステージ制を採用しているのだ。
世界の名だたるリーグが1ステージ制の中、JFAが2ステージ制に舵を取ったは、観客動員数の低下が主な理由だとしている。
20年以上前に始まったJリーグは最初の頃のフィーバーはとっくの昔に去っており、一時期は平均観客動員数が15000を割りかけるところまで行った。
特に、優勝戦線に関係がない中位、下位のチームはシーズン後半の落ち込みが目立ち、ここに歯止めをかけなければいけなかった。
その選択が、2ステージ制。チャンピオンシップの復活という形になったわけである。
観客は微増した2015年。しかし…
2ステージ復活元年の2015年。平均観客動員数は去年よりも約500名増。合計では20万人の増という微増という結果。これにチャンピオンシップも入るので去年よりはお金は集まったと思われる。
では、2ステージ制は成功なのか?と言えば一概にそうとは言えない部分がある。
誰も目指さないステージ優勝
1stステージ…前半戦は2015年は浦和レッドダイヤモンズが無敗での優勝を収め、チャンピオンシップへの進出を決めた。が、この1stステージは誰も目指していないのだ。
別にステージ優勝はユニフォームに星が入るわけではない。
浦和の選手も「狙っているのは年間優勝であり、これは通過点だ」と言い。他のチームも「2nd、年間でいけば良い」と言う。
1ステージの優勝争いはそうはいかないはずだ。誰もが悔しがり、喜ぶのが優勝のはずなのだが、それが全くなかった。
2ndステージに関してはほとんどと言っていいほど注目すらされなかった。年間と同じだった1stステージの時は順位表が出たが、2ndステージの順位表はほぼTVで見ることはなかった。あったのは年間順位表だけ。もちろん降格争いは年間順位なので、2ndステージなど関係ない訳であり、ほとんどの人間がステージ優勝に興味を持たなかった。中位、下位の観客動員数がそこまで上がったわけでもない。誰も注目しないステージなど必要あるのだろうか?
ルール、分かりやすさ、TV放送反省だらけのチャンピオンシップ
久しぶりにこちらも復活したチャンピオンシップ。昔の1st、2ndの優勝クラブ同士が戦うのではなく、それプラス年間順位の1、2、3位が加わり最大5チームでのトーナメントとなった。
この方式自体がもうすでに分かりにくいと指摘はされていたが、この方式はある程度仕方ないだろう。
1st、2ndに加えて年間が入る事で年間で上位に食い込んだチームにもチャンスが与えられるというのは良かったのではないだろうか。
しかし、復活元年の2015チャンピオンシップは様々な問題を露呈することとなった。
まず年間勝ち点上位者にアドバンテージが微塵もなかったことである。
ここは今年のチャンピオンしっぴょんでは修正されているが、これが元年から行われていれば、2015シーズンのチャンピオンシップ決勝は異なる顔合わせとなる。
準決勝のガンバ対浦和は後半序盤に今野が、中盤にズラタンがそれぞれ決め、1-1の引き分けで延長に入った。そして延長後半に丹羽大輝のオウンゴール未遂からの藤春の右足決勝ボレーに繋がったわけだ。
こんなドラマは今年からはなくなり、年間勝ち点上位クラブが上への進むこととなる。
ただ、これは普通である。年間順位が上なのに何もアドバンテージがにというのは明らかなもんだいだったからだ。
そして、民放放送がひどかった件だ。
もう久しぶりの民放TBSのゴールデンタイムでの生放送となった決勝第1戦。
まず決勝がホームアンドアウェーである事が非常に分かりにくい。元々から初心者にはよく分からないホームアンドアウェー方式の説明がなかった。
とにかく初見の人間には全くよく分からない放送。新規ファンを呼び込むにはなかなか厳しい放送であった。そらそうだろう。まともにサッカーを中継した事が少ないのだ。
まだフジテレビ、テレビ朝日、日テレなどの方が代表戦を行なってる。
フジは良いし、テレ朝は作りがダサいけども経験がある。日テレも実況ではなく選手の話しかしないが、TBSよりはマシである。
ホームアンドアウェーという点も元々のルールの難解さの一つとなってしまっただろう。
今年も2ステージとチャンピオンシップ、そして2月開幕という変更。
今年も2ステージは継続されるが色々と変更されている。
チャンピオンシップへの過密日程回避、リオ五輪などの関係で2月開幕に。これで天皇杯の上位に行かず、ACLにも勝てず、Jリーグでもチャンピオンシップ圏外となるとかなりの期間オフということになる。
逆に言えば、2015年のサンフレッチェや合計60試合を戦ったガンバなどという休みなしになるチームも出るという感じ。
こういうところもやりながら修正していってほしい。
別にポストシーズンだって1ステージ制でも可能であるし、もっとステージ優勝の付加価値を上げるとか、もっとナビスコ杯や天皇杯を盛り上げるなど様々な手はある。
とにかく良い方向に日本のサッカーが進んでいってくれることを願う。
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