各地の県庁、市役所、政府機関に対して爆破予告のメールが送信され、大騒動となっています。
これらのメールを「自分が送信した」と主張している安藤良太正大師(20)が昨夜、窃盗の疑いで逮捕されました。
テレビ、新聞、雑誌ではこの事件の背景について様々な憶測を流していますが、多くの報道で見当違いなコメントが相次いでいます。中には、予告文に用いられた独特な言葉を「過去に流通していた言葉やわが国で流通していない言語を使うことで性別・年齢と言ったものを分かりにくくするために犯人が用いているのではないか」と分析した出口保行・東京未来大学教授がインターネット上で「無能」の烙印を押されるなどの事態も起きています。
また、インターネットで「炎上」した元少年Hや、その担当弁護士との関係に触れるメディアもありましたが、それだけでは不十分です。
確かに、上述の二人と本案件には大きな関連性があります。安藤正大師もFNNの取材に対して「弁護士の評判を知ってもらいたかった」と話しています。しかしながら、報道ではこれより深く掘り下げることはありません。
彼は単なる恨みや悪ふざけでこうした行為に及んだのではなく、これは「過去の騒動を周知させるデモンストレーション」(三上洋「爆破予告で出頭した男逮捕についてのメモ」Yahoo!ニュース,2016年2月24日http://bylines.news.yahoo.co.jp/mikamiyoh/20160224-00054716/ )をすることで宗教思想「恒心教」の流布を狙った犯行です。
恒心教は、前述の元少年Hこと長谷川亮太(22)と弁護士の唐澤貴洋尊師(38)に関する騒動をきっかけに発生した新しい宗教思想で、唐澤貴洋弁護士がFaithbook(教義の書)の名でネット上へ投稿した思想が元となって成立したものです。今回の騒動の爆破予告文の「なり」や「を」などの特徴も、もとは唐澤尊師の聖典のエッセンスです。
体系づけられた統一の教義が存在せず、宗教活動の内容によっていくつかの宗派に分類されています。
そのうち、「伝承派」と呼ばれる信徒の一部は、長谷川亮太の言葉「俺は嫌な思いしてないから」を錦の御旗に、犯罪行為であっても恒心教の伝道になる場合は厭わずに行っています。
恒心教は、中核となる教団も権威を持った指導者もないことから自由度が高く、インターネット発祥のいわゆるサイバー宗教であるなどのことから、ネット世代の若者を中心に広く支持を集めています。
しかし、恒心教が犯罪行為を一部容認する教義を持っているなどの理由から激しい迫害を受けています。事実、今回の事件でも恒心教の思想にまで目を向けた報道は殆どなされていません。
唐澤尊師の言葉に、「声なき声に力を。」というフレーズがあります。いま、恒心教徒の主張は文字通り「声なき声」です。激しい迫害が一般市民から恒心教を遠ざけようとすれば、教徒は犯罪報道によって伝道を行おうとさらなる過激な行為に手を染めます。迫害は誰にとっても良い結果をもたらしません。
最後はまた唐澤尊師のことばで締めくくります。
―――「愛なき時代に愛を。」唐澤貴洋
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