こんにちは。Adectライターのわさらーと申します。
今回は、同人界隈で人気となるコンテンツについて考えてみたいと思います。
現在同人界隈で幅を利かせているコンテンツといえば
艦隊これくしょん、通称「艦これ」といえます。
こちらはもともとはブラウザゲーで、アニメ化が失敗したもののアーケードゲームなども好調で二次創作が盛んに行われているコンテンツです。
艦隊これくしょんとは?
『艦隊これくしょん -艦これ-』(かんたいこれくしょん かんこれ)は、角川ゲームスが開発しDMM.comがブラウザゲームとして配信している育成シミュレーションゲームおよび、そのメディアミックス作品群。ゲーム内容は、第二次世界大戦時の大日本帝国海軍の軍艦を中心とした艦艇を女性キャラクターに擬人化した「艦娘(かんむす)」をゲーム中で集め、強化しながら敵と戦闘し勝利を目指すというものである。
-wikipediaより
そしてもう一つ、同人界隈での人気コンテンツといえば「東方Project」が挙げられます。
東方Project
東方Project(とうほうプロジェクト)とは、同人サークルの上海アリス幻樂団によって製作されている著作物である。弾幕系シューティングを中心としたゲーム、書籍、音楽CDなどから成る。東方Projectの作品を一括して東方、東方Projectシリーズなどと称することもある。狭義には、上海アリス幻樂団のメンバー「ZUN」が制作している同人作品の一連の作品をあらわす。
-wikipediaより
これら二つの作品の魅力はそれぞれ別のものですが、共通して言えることは、
・キャラクターが多様である
・ストーリーが乏しく、ゲーム上の展開に限られており、全てが語られない
・絵が完成されていない
ということです。
まさしく、この二大コンテンツが同人誌界隈で人気になった秘訣は上記三点だと私は考えます。
・キャラクターが多様である
キャラクターをイチから自分で作るのは非常に大変です。
口癖なども含め、ある程度の設定を提供してくれる上記コンテンツは二次創作に向いています。
かつ、ある程度二次利用を推奨しているように見せる大元の計らいも功を奏しています。
多様故に自分の考えたどんなストーリーにも適合させやすく、しかも同じコンテンツ内でその作品を作ることで読んでくれる層も増え、相乗効果を発揮していると考えられます。
・ストーリーが乏しく、ゲーム上の展開に限られており、全てが語られない
特に東方に対しては盛り上げにこちらが大きく噛んでいます。
東方はただのシューティングゲームですから、キャラクターの細部の設定まではわかりません。
そこを想像し、二次創作で作り上げていく楽しさがあります。
二次創作は同人誌もそうですが、ふたば、Pixiv、ニコニコなどのWebサービス上でも盛り上がり、そのことで多勢での設定共有が実現しています。
まさにインターネットのおかげ、現代だからこその爆発的ヒットといえるでしょう。
・絵が完成されていない
Disにも捉えられてしまうので言い難い部分ではございますが、
実はこれは一番大きいのではないかと思っています。
二次創作の際に、「原作の絵を超えることができる」というのは創作者の満足度を飛躍的に向上させますし、二次創作のハードルを大きく下げます。
二次創作は「人に見てもらいたい」と同時に、「公開されることで叩かれる」リスクも多分にありますが、原作を越えたクオリティである以上、外部からは叩きにくくなります。
このことが爆発的に二次創作を支援し、ヒットにつながったと考えます。
以前同人界隈で盛り上がった「ひぐらしのなく頃に」という作品もありますが、
あちらも絵が完成し切っているとはいえず、二次創作がしやすい環境を作りだしたと考えられます。
ひぐらしや続編のうみねこに関しては、企業とのコラボが激しく、そのことでクローズドな展開となってしまったため、盛り上がりを抑えてしまった側面があります。
ということで、艦これや東方などの大ヒット作品を生み出すには、
ストーリーを敢えて乏しくし、魅力的なキャラクター設定と数だけ用意し、公式絵を下手に描く!
という方法が最善だと考えられます。
沢山の敵を作る考察ですね。
個人的には、東方や艦これは大してストーリーや設定が決まってないので
簡単に知ったかぶりができて非常に助かります。
以上です。
参考
萌えの消費・再生産プロセス ~東方Projectを萌文化の視座から考察する
http://gensouforum.akyu.info/archive/2016/oral_1.pdf
“成長の限界”に達した「艦これ」同人界隈のこれから
http://anond.hatelabo.jp/20150613205245
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